2025/6/25開催
味噌煮込みうどんを始めて100年の歴史を持つ山本屋。有限会社山本屋専務取締役の青木裕典氏より、大久手山本屋の海外戦略を報告いただきました。
過去100年間の歴史は日本人の人口増に支えられて、次々に店舗を増やして多くの日本人に味噌煮込みうどんを食べてもらいました。しかしこれからの100年間は日本人の人口減少の時代となり、今のままでは供給過剰になることは明らかです。店舗を維持するにはインバウンドに来てもらうか店舗を海外に増やすか、いずれかあるいは両方の手段があります。
愛知にはいるインバウンドは観光客だけでなく就労者も多く、その中に多くのイスラム教徒がいます。また欧米系では菜食主義のいわゆるベジタリアンが一定数存在します。大久手山本屋はここに目を付けて、ハラルとベジタリアンに合う味噌煮込みうどんを作りました。幸い味噌煮込みうどんはもともとハラルとベジタリアンには相性が良い食品なので、コストを増やすことなく可能となり、その結果多くのイスラム教徒とベジタリアン主義者が来店して賑わうようになりました。
この大久手山本屋の経験を生かして、香港にハラル・ベジタリアン対応の味噌煮込みうどん店をフランチャイズで出店しました。この店舗は中国系の飲食店比較サイトで一位を獲得でき、多くの香港人が来店する店舗となっています。
ただしフランチャイズ出店は直営店に比べると利益率が見劣りするため、投資効率を改善するための次の対策も検討課題となっています。
インバウンド対応と海外展開、これらは一体として進めていくことが、これから100年続けられる山本屋を作るために必要な戦略と考えて進めています。