今、海外から日本に来るインバウンドが急増しています。日本の魅力が広く海外に知れ渡ったことが一番の要因のようです。
日本の魅力については、現地で暮らす日本人と海外から来た外国人では、見え方が大きく異なります。インバウンドを誘客して彼らを相手にビジネスを行うには、外国人目線での日本の姿を知ることが大切です。
そこで今回は、来日して日本に魅せられ、名古屋で30年暮らすことになったアメリカ人、ダン・ルイスさんに登壇してもらいました。彼から、名古屋の魅力がアメリカ人の目にはどのように映るのか、丁寧に語ってもらいました。始めに、名古屋で一番の観光地とされる名古屋城については、「お城はただの建物でがっかりした」という衝撃的な意見から始まりました。しかし「お城を回りの石垣には感動した」それは、石に建立当時の名前が一つ一つ彫られているからだそうです。日本人とは見ているところからが異なるようです。
インバウンドに日本の良さを理解してファンになってもらうには、彼らの目による見え方を理解することが大切であることを再認識させられた定例会でした。ダン・ルイスさんとは、またご一緒に討論をしていく予定です。
法律の下、規制に縛られた日本酒販売にゼロから挑戦したさくら酒店の取り組み。それが成長軌道に乗るまでの道のりは平坦なものではありませんでした。日本酒を仕入れるために酒蔵を一軒一軒まわるも、今の問屋に卸すだけで精いっぱい、などの言葉で言下に断られる。日本酒を売るために飲食店をまわっても、これまでの取引先との縁があるので変えられない、とどこでも断られる。そのような中、あきらめずに通い続けて1軒、また1軒と取引先を増やしていきました。
転機となったのは香港の大手酒販店との提携により、海外輸出が軌道に乗り始めたこと。また国内販売は、丁寧な日本酒データシートを付けることで高付加価値化をはかり、ネット通販が拡大していったことでした。
しかし2022年11月に日本酒倉庫火災に見舞われてピンチに。しかし、クラウドファンディングに予想以上の支援が集まり、ピンチはチャンスとなって、再び成長軌道に乗りました。
今では海外20か国以上に輸出先も広がり、世界の人々に日本酒の価値を知ってもらいたい、という創業社長の思いは成就しつつあります。
華やかな歌舞伎の表の世界は知っていても、歌舞伎の裏側の世界あるいは歌舞伎の周りにある世界はあまり知られていません。 そこで今回は名古屋の御園座に勤務して、歌舞伎の興行事業に長年携わってこられた立木常雄さんに、歌舞伎ビジネスのしくみ、これまでの体験談や事例紹介、そして歌舞伎の学校活動内容などを報告してもらいました。
歌舞伎の表裏両面の世界を知ることで、我々がインバウンド対応を考える上で正しい理解の上で新たなビジネスモデルを構築することができます。この目的に沿って、歌舞伎を多角的な観点から説明されました。
木曽川鵜飼は1300年前からこの地に伝わる古典漁法で、今は犬山市の無形民俗文化財として、毎年6月1日から10月15日まで実施されています。
舟首に篝火を付けた鵜舟に鵜匠が乗り10羽の鵜を手縄をさばき、操り、篝火に集まってきたアユを鵜が次々に捕る。鵜の捕った鮎は鵜匠により吐き篭に吐かせられる。この一連の手さばきは見事なもので、まさに漁の芸術と言えるでしょう。
この漁法は動物虐待だと言う方もありますが、鵜は終了後に餌をもらうための仕事だと認識していることが、鵜匠との呼吸のあった動きからわかります。
この日は女性の鵜匠が事前説明をしてから乗船し、ライトアップに輝く犬山城を見ている間に鵜飼が始まり、鵜飼の終わりには再び鵜匠がその動作を説明してくれました。丁寧な説明があるので大変わかりやすく、鵜飼を100%楽しむことができます。
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